香川照之と市川猿之助がそっくりな2つの理由と真逆の生い立ちについて。

ドラマ「半沢直樹」での共演時にそっくりであると話題になった香川照之さんと市川猿之助さん。

二人がそっくりな2つの理由とは…

ドラマ「半沢直樹」での共演

香川照之さんと（四代目）市川猿之助さんは2020年のドラマ「半沢直樹」で共演しています。

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共に敵役ということもあってか、視聴者の間では二人が兄弟並にそっくりであることが話題となっていましたが、

二人が似ているのはただの偶然ではないようです。

そっくりな理由1：いとこ同士

香川照之さんと市川猿之助さんは共に歌舞伎の有名一門・澤瀉屋（おもだかや）に生まれました。

香川照之さんの父親は当時の澤瀉屋のトップだった二代目市川猿翁（当時は三代目市川猿之助）さん。

市川猿之助（四代目）さんの父親はその弟の四代目市川段四郎さん。

つまり二人はいとこ同士ですから、見た目がそっくりでも何ら不思議ではありません。

生い立ちは正反対

もっとも、見た目がそっくりであっても二人の生い立ちは真逆と言ってもいいでしょう。

市川猿之助さんは幼いころから歌舞伎の稽古に励み7歳で二代目市川亀治郎を襲名し初舞台を経験。

その後も着々とキャリアを重ね、2012年には澤瀉屋の看板名跡の1つである市川猿之助を香川照之さんの父親から受け継ぎ、一門のトップに立っています。

他方で香川照之さんは九代目市川中車を襲名し歌舞伎界に入ったのは46歳の時。

先代トップの長男であったにもかかわらず、従弟の市川猿之助さんとの（歌舞伎界における）立場の差は歴然です。

二人の立場が逆転している理由は、香川照之さんの生い立ちにあります。

というのも、香川照之さんは両親の離婚（当時2歳）の際に母親に引き取られたため、

幼少期に歌舞伎界入りするチャンスを失っているのです。

離婚の原因は父・市川猿翁さんの不倫。

NEWSポストセブン2011年10月7日配信記事「香川照之　「歌舞伎だけはやらない」と公言していた高校時代」によれば、

父親は結婚から2年後、香川照之さんが1歳の時に家庭を捨てて不倫相手と同棲を開始し、

1968年に浜木綿子さんと正式に離婚しました。

※不倫相手は自身の踊りの師匠の奥さんだった藤間紫さん、後に再婚（2000年）

ちなみに、澤瀉屋の長男には代々「政」の文字が受け継がれてきましたが（香川照之さんの父親は「政彦」）、

香川照之さん（本名）に「政」の字はなし。

香川照之さんの父親はスーパー歌舞伎を創設するなど伝統にとらわれない歌舞伎界の異端児と呼ばれていましたから、あるいは息子の名前も伝統にとらわれずにつけたのかもしれません。

しかし、離婚の経緯を見ると、香川照之さんに名前を付けた時点で自身の離婚を想定していていたのではないか、と勘繰る人がいても不思議ではないでしょう。

ともあれ、一門トップの長男に生まれたものの、2歳で澤瀉屋を離れた香川照之さんは幼少期に歌舞伎の世界に足を踏み入れることはありませんでした。

※2012年に46歳で息子とともに歌舞伎界入り、その理由等は【こちら】

いとこ同士の交流

先述のように香川照之さんと市川猿之助(四代目)さんはいとこ同士ですが、

香川照之さんの上記のような生い立ちのために長らく交流もなかったよう。

伝統芸能ポータルサイトKENSYOに掲載された四代目市川猿之助（当時は市川亀治郎）さんのインタビュー記事「市川亀治郎の行く道、拓（ひら）く道。」には以下のように書かれています。

ある日。お祖母様で俳優であった高杉早苗さんのお墓詣りで寛永寺へ出向き、出会った人。俳優の香川照之さんであった。顔付きもそっくりの二人が初対面の挨拶。従兄弟同士である。諸々の事情で、つながっているはずの絆が断たれて、これまで会うことはかなわなかった。しかし、この邂逅で、亀治郎さんは、映像の俳優として先輩の香川さんから大河ドラマなどのサポートを得ることとなり、また、香川さんも亀治郎さんの舞台を観にきてくれる。本来の従兄弟付き合いが始まった。

香川照之さんのwikipediaではこれは2006年の出来事とされていますが、

女性自身2015年5月12日配信の片岡愛之助さんの連載「第５回「わたくしのお父さん役、市川中車（香川照之）さんが勤めてくださってます！」」には、

片岡愛之助さんは香川照之さんと2005年に出会い、香川さんと仲の良かった市川猿之助さんを通じて話をするようになった旨書かれていることから、

おそらくは2005年以前から交流があったのでしょう。

そっくりな理由2：演技指導

香川照之さんと市川猿之助さんはいとこ同士、先述のインタビュー記事で猿之助さんも「顔付きもそっくりの二人」としているとおり、二人の顔立ちは確かに似ています。

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