市川猿之助と香川照之の家系図上の関係はいとこだが生い立ちは正反対。

2020年のドラマ「半沢直樹」での共演も話題の市川猿之助さんと香川照之さん。

市川猿之助さんは歌舞伎役者、香川照之さんはテレビや映画の役者というイメージですが、

実は歌舞伎役者としての血統は香川照之さんの方が上だった？

※2020年8月に掲載したものを再掲載しています。

家系図（澤瀉屋）

後述のように香川照之さんと市川猿之助さんはいとこです。

以下では二人の家系図を簡単に紹介します。

高祖父：二代目市川段四郎（初代市川猿之助）

歌舞伎の歴史は江戸時代初期にまでさかのぼることができますが、

その中にあって市川猿之助および市川段四郎を宗家名跡とする澤瀉屋（おもだかや）は明治にスタートした比較的新しい家。

喜熨斗龜次郎（きのしかめじろう）が1890年に初代市川猿之助を名乗ったことが始まりです。

九代目市川團十郎に一度は破門されるも自らの研鑽によってその地位を築いた初代市川猿之助は、後に二代目市川段四郎を襲名。

東京歌舞伎界を代表する長老となりました。

曽祖父：二代目市川猿之助

二代目市川猿之助は初代の長男です。

当時の歌舞伎役者が幼いころから芸事一本で生きていくのが普通でしたが、

これからの歌舞伎役者は豊かな教養が必要という父親の先進的な考えの下私立京華中学に進学・卒業した二代目は、

猿之助襲名後に最新の舞台芸術を学ぶために欧米へ留学。

生涯新しい歌舞伎の形を模索し続け、歌舞伎界の風雲児と評されました。

祖父：三代目市川段四郎

澤瀉屋のwikipediaページによれば、「宗家名跡は猿之助と段四郎の双方、ただしこれを一代ごとに交互に襲名」だそう。

二代目市川猿之助の長男は、澤瀉屋のもう一つの名跡・三代目市川段四郎を襲名しました。

そしてこの人物こそが、（四代目）市川猿之助さんと香川照之さんの祖父。

その長男・三代目市川猿之助さんが香川照之さんの父親であり

その次男・四代目市川段四郎さんが四代目市川猿之助さんの父親（襲名経緯はこちら）。

つまり（四代目）市川猿之助さんと香川照之さんはいとこ同士です。

生い立ちは対照的？

上記のように、香川照之さんと四代目市川猿之助さん（以下、四代目は省略）は共に歌舞伎の名家の生まれであり、いとこ同士。

なんなら先代の長男の息子である香川照之さんの方が、次男の息子である市川猿之助さんより格上のようにも見えますが、現実はそうなりませんでした。

市川猿之助は7歳デビュー

（四代目）市川猿之助さんは1975年に四代目市川段四郎さんの長男として生まれました。

多くの歌舞伎役者の長男と同じように幼い頃から歌舞伎となるべく稽古に励み4歳で初お目見え。

7歳で二代目市川亀治郎を襲名し初舞台を踏むと、その後も着々と歌舞伎役者としてのキャリアを重ねていきました。

香川照之（市川中車）は46歳デビュー

他方で香川照之さんは1965年12月7日に三代目市川猿之助さん（現在は二代目市川猿翁）の長男として生まれました。

三代目市川猿之助さんは澤瀉屋の先代の長男ですから、

順当にいけばその長男である香川照之さんも幼いころから歌舞伎の稽古に励み、次期当主となっていた可能性が高いのではないかと思います。

歌舞伎外での共演

共に澤瀉屋に生まれいとこ同士の市川猿之助さんと香川照之さんですが、

香川照之さんの上記のような生い立ちもあり、2006年まで二人は面識なし。

しかし、2006年に祖母の命日の墓参りで偶然出会い、それをきっかけに親交が始まったそう（市川猿之助（4代目）wikipedia参照）。

また、その1年後の2007年には市川猿之助さんが大河ドラマ「風林火山」に出演し、

以後は香川照之さんのホームグラウンドであるテレビドラマや映画にも多数出演しています。

そんな二人は、2020年にドラマ「半沢直樹」（TBS系）で共演を果たしました。

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A post shared by 市川猿之助　ENNOSUKE ICHIKAWA Ⅳ (@ennosuke_ichikawa4) on Jul 15, 2020 at 6:49am PDT