芦田愛菜の慶應大学内部進学が一般入試でなくても批判されない理由。

この記事では、一般入試を経ずに名門・慶應義塾大学法学部政治学科に進学した芦田愛菜さんに、学力に対する批判が見られない理由を検証しています。
同年AO入試で慶應に合格した元子役には厳しい声もあったようですが…

慶應法政内部進学報道

2023年3月、芦田愛菜さんが2023年4月に慶應義塾大学法学部政治学科に内部進学することを各紙が報じました。

第一報群（※1）では「中学から通っている名門私立高校の系列大学の法学部政治学科へ進学」など学校名への言及はありませんでしたが、
後の報道（※2）では学校名にまで言及されています。

※1：スポーツ報知2023年3月5日配信記事「芦田愛菜、４月から大学生　女優業と二刀流へ　法学部政治学科　名門高から成績上位で内部進学」など
※2：AERAdot.2023年3月21日配信記事「「芦田愛菜」慶應政治学科進学で再注目された“秀才伝説”　15歳で読書1000冊＆台本は全出演者分を暗記」など

一般入試ではないが…

先述のように、芦田愛菜さんは慶應義塾大学に内部推薦で進学（内部進学）したことが報じられています。
慶應大学が「難関」といわれるのは一般入試突破に高い学力が要求されることが理由でしょう。
旺文社が運営するサイト「大学受験パスナビ」によれば、近年の慶應法学部政治学科の偏差値は67.5、倍率は4倍前後です。

他方で慶應義塾大学は芸能人が芸能活動での実績を武器にAO入試（学力試験ではなく学校側が求める学生像を基準に合否を決める入試）で入学することが多いことでも知らており、
芸能人のAO入試での入学のニュースが出るたびに名門大学の学生にふさわしい学力を伴わないのではないか？という趣旨の批判が出るようです。
例えば芦田愛菜さんと同じく2023年4月にAO入試で慶應SFCに進学する旨報じられていた鈴木福さんに関してみると、
「偏差値40台の高校から芦田と同じ慶應に進んだことでバッシングされている」との記載が週刊実話（※3）の記事に見られました。

もっとも、芦田愛菜さんの母校といわれる慶應義塾女子高校HPによれば、「本校の卒業生は原則として全員慶應義塾大学へ推薦されます」とのこと。
要するによほどひどい成績を取らなければ内部進学可能なのでしょう。
この内部推薦システムからするとAO入試と同様に学力を疑問視する声が出ても不思議ではないように思いますが、芦田愛菜さんに関してはそういった批判はほぼ見られません。
その違いはどこにあるのでしょうか？

※3：週刊実話2023年3月4日配信記事「鈴木福「進学バッシング」の危機再び！元人気子役の“ガチ受験”報告で比較対象に？」

中学受験時の報道

一つは芦田愛菜さんの中学受験時の報道でしょう。

芦田愛菜さんが中学校に入学した2017年4月には、その進学先が慶應義塾中等部であったことを各紙（※4）が報じていました。
慶應義塾大学附属の同校は偏差値70超える中学受験の難関校。
しかも一部では、芦田愛菜さんが本格的な受験対策を始めたのは小6の夏（通常は小4から小5）、しかも慶應中等部以外にも複数学校に合格しておりその中には中等部以上の難関・女子学院中学校も含まれてたのではないか？とするものもありました（※5）。
※あえて慶應を選んだのは芸能活動に寛容だからではないか？とのこと。

こういった報道から、芦田愛菜さんには少なくとも中学入学時点で慶應にふさわしい学力があったこと、女子学院合格が事実であればその中でもトップクラスの学力であったことが伺えます。

※4：日刊スポーツ2017年4月9日配信記事「芦田愛菜が名門・慶応中等部入学！超難関に複数合格」など
※5：NEWSポストセブン2017年4月12日配信記事「芦田愛菜の名門中学入学式　保護者席には安田顕の姿も」など

法学部政治学科の序列

また、芦田愛菜さんが進学した法学部政治学科の内部推薦における序列も芦田愛菜さんの学力への疑問の声が聞こえてこない理由の１つでしょう。

芦田愛菜さんの大学進学を報じた記事（※6）によると、法学部政治学科は内部進学先の一番人気とのこと。
学校HP等で公式に序列が明かされているわけではありませんが、慶應内部生の父兄のものと思われるブログ等にも同様の記述が見られます。

芦田愛菜さんの母校といわれる慶應義塾女子学校HPによれば、2021年度卒業生約200人のうち、法学部政治学科に推薦されたのは27人。
同校生生徒の内訳は内部進学生約100人と高校受験組約100人であり、
女子の高校受験は中学受験に比べて進学可能な難関校が少ないことからより厳しい競争になっている、ともいわれています。
難関中学受験とそれ以上の激戦である高校受験を勝ちぬいた優秀な200人の中から一番人気27枠の1つを勝ち取っているのですから、芦田愛菜さんが極めて優秀な部類であることは容易に想像できます。
こういったことも、一般受験を経ずに慶應義塾大学に進学した芦田愛菜さんの学力に批判が出ない理由となっているのでしょう。

※6：スポーツ報知2023年3月5日配信記事「芦田愛菜、４月から大学生　女優業と二刀流へ　法学部政治学科　名門高から成績上位で内部進学」など